山路ふみ子映画賞

歴代の作品賞

山路（やまじ）ふみ子映画賞の歴代の作品賞の一覧です。第1回（1977年）から2020年までの受賞作の全リスト。「山路ふみ子文化財団」が主催。
毎年10月下旬ごろ発表されます。Amazon（アマゾン）などの動画配信へのリンク付きです。山路賞は、女優・山路ふみ子さんが日本映画の振興のために私財を投じて1976年に「山路ふみ子文化財団」を設立して映画賞の授与を開始しました。

山路ふみ子とは

山路ふみ子さんは、映画女優です。明治時代の1912年生まれ。1930年（昭和５年）、ミス神戸から映画界入り。新興キネマなどの看板スターとして、百本以上の作品に主演しました。代表作とされるのが1937年の「愛怨峡（あいえんきょう）」です。溝口健二監督作品。男に逃げられ、子どもを抱えて苦闘する女性を熱演しました。 1949年に女優を引退。事業家になりました。 その後、慈善活動家に転身。自らの財産を投げうって慈善団体を設立し、寄付や社会貢献に尽力しました。66歳のとき脳出血で倒れたたものの、見事に体調を復活させました。2004年12月、92歳で亡くなりました。

山路財団とは

戦後、事業家になった山路ふみ子さんは、母とともに料亭を開きました。繁盛しました。しかし、頼っていた母が網膜剥離（はくり）になりました。そこで、1964年、山路さんは料亭の土地と建物を売却。そによって得た１億円を投じて「山路ふみ子自然科学振興財団」を設立しました。この財団では、目の治療のための機器を病院に寄贈したり、若手研究者の育成にも力を注ぎました。さらに、1976年には「山路ふみ子文化財団」を設立し、斜陽の映画界の裏方を顕彰する賞を設けました。それ以来、映画振興のため毎年、映画賞、映画功労賞などを贈ってきました。

1987年には、目の不自由な人たちのために役立ててもらおうと、「読売光と愛の事業団」に２億円を寄付しました。このほか、福祉施設や苦学生、災害遺児、貧困にあえぐネパールの教育・医療などにも多額の寄付をするなど、光の当たらない人たちを支援し続けました。看護教育を促進するため「専門看護教育研究助成基金」も設立しました。「お金は天からの授かりものです」が、山路さんの口癖だったといいます。

「山路ふみ子文化財団」の公式サイトはこちら→です。